2017-02-02 理想の家 その家を初めて見たとき女は、「いいなあ」と思った。 敷地の境に柵はなく芝生が広がっていた。樹木は1本もない。 北側に平屋の家があり、手前に2台分のコンクリート敷きの駐車場。 土地の形状は緩やかな南傾斜。 そこには穏やかな時間が流れているのだろう。 もし、この家に住むことができたなら女は、 家近くの芝生半分を花畑に、残り半分を野菜畑にして、 しっかりと生け垣を作ってしまうだろう。 自由が欲しいようで、違うようだ。