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ずっと謎だった

その音と振動は、いつからだっただろう。

ド~ンという音と微かな振動が断続的に続く。

毎日ではなく不定期。たぶん、土日祝日はお休みだと思う。

きちんと記録をしていないが、平日の昼間。

震度計で測れば、それがしの数値が出て、

年に何回もの人工的な地震が発生していることになるだろう。

今まで誰にも尋ねることはなかった。

でも、いつも見ているブログに書いてあった。

「そこから数十キロと離れているのに、音と振動がする」と。

それで、ネットで調べると隣の市のホームページに行きつき、

「中には自然現象もあるが、防衛相、自衛隊の富士演習場の訓練」とあった。

割と静かなここは、響くこと、響くこと。

今日も朝から訓練に励んでいる模様。

お疲れさま。

 

もっとください

これではないです。そちらです。

そちらをください。そうそれです。

ありがとう。

すみません。足りません。

もっとください。

これではないです。そちらです。

ください。ください。ください。

高級志向で困るよ。

今日もうるさい女の猫。

この猫の特技は遠吠え。変わったやつである。

推理する女

「やはり、メロンは高級なので皮ぎりぎりまで食べるわよね。

(だからペラペラだわ)

コーヒーはドリップよね。(地べたにへばり付く~)

エノキは残したの。(嫌いなのね)・・・・・

割りばしがたくさんあるから、お客様がいらしたのかしら。」

なんてね、推理でもしてないとやってられないわ。

あなたがきちんとネットの中にごみを入れないからカラスが散らかすのよ。

しかも、今日の散らかりようはMAXレベル。

女は当番ではないが、ごみの収集まで時間があったので掃除した。

残念なことに身元の特定になるものは見当たらなかった。

山歩き

女の好きなものの一つに、山歩きがある。

そこは駐車場から少し登ると山頂があり平らになっている。

眼下には大海原が広がり、島や半島、港、船などが見渡せる。

陽の光がキラキラと反射して眩しいほどだ。

南斜面にはもう河津桜が咲き、紅白の梅と競演している。

さあ、ここから向こうの山まで歩く。

下って登り、下って登りと繰り返し尾根伝いに進む。

一部転落しそうな注意どころもある。

植物を観察したり、鳥の声を聴いたり、のんびり歩く。

落葉樹のおかげで視界が良く下の様子がわかる。

とてもさわやかで、気持ちが良い。

しかし、女は挨拶をしない。

向こうからしてきたときには、一応礼儀として返すのみ。

山はちょっぴり面倒だ。

理想の家

その家を初めて見たとき女は、「いいなあ」と思った。

敷地の境に柵はなく芝生が広がっていた。樹木は1本もない。

北側に平屋の家があり、手前に2台分のコンクリート敷きの駐車場。

土地の形状は緩やかな南傾斜。

そこには穏やかな時間が流れているのだろう。

もし、この家に住むことができたなら女は、

家近くの芝生半分を花畑に、残り半分を野菜畑にして、

しっかりと生け垣を作ってしまうだろう。

自由が欲しいようで、違うようだ。

ケーキを欲しがる女2

翌日女は男に言う。

「なぜ、私のために小さなケーキを買うことができないの」と。

男は「ごめん」と。

そこで女は、今日買ってきてくれるのではと期待する。

しかし、ケーキは無い。

女はがっかりする。今日も女は泣けてくる。

女は矛先を変え、娘にメールをする。

「誰もおめでとうを言ってくれない。だから、プレゼントをくれ」と。

朝刊の折り込み広告に入っていた電子辞書が良かったのでそれを買ってと、頼む。

2~3通のメールのやり取りの後で落ち着いた女は、やはりいらないと断った。

でも、泣けてくる。

ケーキを欲しがる女

その日は女の誕生日だった。

午前中はショッピングモールへ出かけるも、お目当てのものはなくそのまま帰宅。

昼食後男はひとり、ぶらりと出かけた。

夕方ごろ男は戻るが、手にケーキは無かった。

女は無性に腹が立った。

なぜ、小さなケーキぐらい買うことができないのか。

自分の細々としたものは買ってきたのに。

男は金に困っていなかった。

女は泣けてきた。生まれて半世紀以上過ぎてはいるが、

毎年何もないが、今年は泣けた。